ETCコーポレートカードと一般的なETCカードの違いとは?
「高速代の経費削減に取り組みたいが、どのETCカードを選べばよいのか分からない」
そのようなお声を、多くの企業様からいただきます。
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ETCコーポレートカードとは?基本的な仕組みとメリットを解説
今回は、NEXCO発行の「ETCコーポレートカード」と、信販会社・銀行系の「一般的なETCカード(マイレージタイプ)」の違いを、制度の仕組み・割引率・運用ルールの観点から徹底的に比較します。御社の利用状況に最適なカード選択の判断材料としてお役立てください。
ETCコーポレートカードの仕組みと最大40%の割引率
制度の概要
ETCコーポレートカードは、2005年4月にNEXCO3社(東・中・西日本高速道路株式会社)が開始した、法人向けのETC専用カードです。
最大の特徴は、NEXCO管轄の高速国道を利用するほど割引率が高くなる「大口・多頻度割引制度」が適用される点です。物流業界や観光業界をはじめ、近年では幅広い業種の企業様が導入しています。
大口・多頻度割引の仕組み
大口・多頻度割引は、1台ごとの月1ヶ月の利用額に応じて段階的に割引率が上がります。以下が高速国道における割引率です。
| 月1ヶ月の利用額(1台あたり) | ETC車載器 | ETC2.0事業用車両※ |
| 5,000円以下の部分 | 0% | 0% |
| 5,000円超~10,000円以下 | 10% | 20% |
| 10,000円超~30,000円以下 | 20% | 30% |
| 30,000円超の部分 | 30% | 40% |
※ETC2.0対応車載器を搭載している業務用車両(緑ナンバー)の場合
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ETCコーポレートカードの主な利用要件
- ・発行元がNEXCO3社(東・中・西日本高速道路株式会社)
- ・車検証の「使用者欄」が法人名義であること(個人事業主は別途書類により発行可能な場合あり)
- ・車両固定制(登録した車両のみで使用可能)
- ・ETC車載器がセットアップ済みであること
- ・マイレージポイントは貯まらない(大口・多頻度割引で還元)
- ・平日朝夕割引・深夜割引・休日割引などの時間帯割引も併用可能
一般的なETCカード(マイレージタイプ)の特徴
一般的なETCカードは、各種銀行・信販会社が発行するクレジットカード付帯型のETCカードです。ETCマイレージサービスに登録することで、通行料金に応じたポイントが貯まり、無料走行分として還元されます。
主な特徴
- ・発行元は各種銀行・信販会社(クレジットカード付帯型)
- ・車検証名義は法人・個人どちらでも発行可能
- ・1枚のカードを複数台の車両で使い回し可能(レンタカー等でも利用可)
- ・ポイント還元率はNEXCO各社で約9.1%(10円につき1ポイント、最適交換時)
- ・高速自動車国道・一般有料道路の幅広い道路でポイントが貯まる
- ・平日朝夕割引・深夜割引・休日割引も適用
なお、組合発行の法人ETCカード(UCカード等)も一般ETCカードの一種です。特徴として、セットアップ車両1台で4台分の登録が可能で、金額や法人名義の縛りがないため、柔軟な運用が可能です。
徹底比較表
両カードの主な違いを一覧で整理します。
| 比較項目 | ETCコーポレートカード | 一般ETCカード(マイレージ) |
| 発行元 | NEXCO3社 | 銀行・信販会社等 |
| 割引制度 | 大口・多頻度割引(最大40%) | ETCマイレージ(還元率約9.1%) |
| 車両の縛り | 車両固定(1枚=1台) | 複数台で使い回し可能 |
| 名義要件 | 法人名義の車検証が必要 | 法人・個人どちらでも可 |
| マイレージポイント | 貯まらない | 貯まる(無料走行分として還元) |
| 時間帯割引 | 適用(深夜・休日・平日朝夕) | 適用(深夜・休日・平日朝夕) |
| 割引対象道路 | NEXCO管轄の高速国道・一般有料道路等・首都高速・阪神高速・本州四国 | 高速国道・一般有料道路広範囲 |
| 支払い方法 | 月末締め・翌月末後払い | クレジットカードの引き落とし |
削減シミュレーション
割引対象道路を1台あたり月額50,000円利用した場合の割引額を、それぞれ計算します。
ETCコーポレートカードの場合
車両単位割引の計算(ETC車載器の場合)
- 5,000円以下の部分:5,000円 × 0% = 0円
- 5,000円超~10,000円:5,000円 × 10% = 500円
- 10,000円超~30,000円:20,000円 × 20% = 4,000円
- 30,000円超:20,000円 × 30% = 6,000円
- 合計割引額:10,500円/月(実質割引率 約21%)
一般ETCカード(マイレージタイプ)の場合
NEXCO各社では、通行料金10円につき1ポイントが付与されます。5,000ポイントで5,000円分の還元額に交換できますので、最適な交換レートでの実質還元率は約9.1%です。.
ポイント還元額:約5,000円/月(実質還元率 約9.1%)
差額のインパクト
| ETCコーポレートカード | 一般ETCカード | |
| 月間削減額/1台 | 10,500円 | 5,000円 |
| 年間差額/1台 | 126,000円 | 60,000円 |
| 10台運用時の年間差額 | 1,260,000円 | 600,000円 |
上記の例では、1台あたりの月間差額は約5,500円です。年間では約66,000円、10台運用の場合は年間約66万円のコスト差が生じます。利用額が大きくなるほど、コーポレートカードの優位性はさらに高まります。
損益分岐点は「1台月額3万円〜4万円」の利用にあり
どちらのカードがお得になるかは、「1台あたりの月間利用額」が最大の判断基準となります。
■ 試算例:月間30,000円利用(割引対象道路)の場合
- コーポレートカード: 割引額は約4,500円
- 一般ETCカード: 還元額は約2,500円相当
1台あたり年間で約24,000円、10台保有していれば年間約240,000円の差が生じます。
目安として、NEXCO路線の月間利用額が1台につき3万円〜4万円を超える場合はコーポレートカードの導入を推奨します。逆に、利用額が少なく、かつ現場で車両を頻繁に入れ替える(レンタカー利用が多い等)場合は、一般ETCカードの方が利便性と経済性のバランスが取れるケースがあります。
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まとめ
ETCコーポレートカードと一般ETCカードは、それぞれ異なる制度設計に基づくカードです。高速道路の利用額が多い企業様ほど、コーポレートカードの大口・多頻度割引によるコスト削減効果が大きくなります。
「車両固定」という運用上の制約はあるものの、その制約を上回る削減メリットがあるからこそ、全国多数の企業様が導入されています。まずは現在の利用状況を精査し、どのカードが最適かを判断することが、車両コスト削減の第一歩です。
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【出典・参考資料】
NEXCO東日本「大口・多頻度割引」
NEXCO中日本「大口・多頻度割引制度の概要」
NEXCO西日本「大口・多頻度割引の概要」
ETCマイレージサービス