高速道路の逆走事故はなぜ起きる?最新データと企業が取るべき3つの対策

高速道路でたびたびニュースになる「逆走事故」。全国の高速道路では概ね2日に1回の頻度で逆走が発生しており、企業にとっても決して他人事ではありません。

営業車・配送車・工事車両など、日常的に高速道路を利用する企業では、ドライバー教育の一環として逆走防止の理解を深めることが不可欠です。

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今回は、NEXCO各社が公表するデータと最新の対策情報をもとに、逆走事故の原因と、企業として取り組むべき教育ポイントを解説します。

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高速道路の逆走とは?発生頻度と危険性を数字で解説

高速道路の逆走とは、一方通行である高速道路上で進行方向と反対に走行する行為です。 Uターン・バック・出口からの誤進入などが含まれます。

NEXCOが公表する有識者委員会の資料によると、全国の高速道路では概ね2日に1回の頻度で逆走が発生しています。2024年の逆走事故発生件数は50件で、前年よりやや増加しました。

逆走事故が特に危険とされる理由は、高速道路では100km/h前後で走行する車両との正面衝突につながりやすいためです。逆走事故の死亡事故率は高速道路事故全体と比較して約38倍、死傷事故率は約4倍にのぼります。

また、逆走車を避けようとした周囲の車両による二次事故も発生しやすく、1台の逆走が多くの利用者を危険にさらします。

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逆走が発生しやすい3つの場所と主な原因

逆走事案の41%は、IC・JCTの分合流部・出入口部で発生しています。 NEXCOのデータをもとに、発生しやすい場所と原因を整理します。

場所①:インターチェンジ(IC)・ジャンクション(JCT)

出口と入口を間違え、そのまま本線へ逆方向に進入してしまうケースです。特に夜間や雨天時は視認性が下がり、不慣れな道路では判断ミスが起こりやすくなります。

場所②:料金所付近

ETCレーンの通過ミスや一般レーンでの混乱により、焦ってUターンしてしまうケースがあります。料金所での焦りが誤った判断を招き、大事故につながる可能性があります。

場所③:サービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)

休憩後に本線へ戻る際、進行方向を勘違いして逆走するケースです。大型SAでは構造が複雑な場合もあり、疲労が溜まった状態では注意力が低下しやすくなります。

逆走の動機別割合(2015〜2024年データ)

動機割合具体例
過失約4割出口から誤進入、分岐の間違い
認識なし約3割認知症等により逆走を認識していない
故意約2割本来のルートに戻るためにUターン

「逆走=高齢者」というイメージがありますが、2024年の逆走事故では30歳未満が14%、30〜65歳未満が30%を占めています。 年齢に関係なく誰にでも起こり得るリスクとして認識することが重要です。

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NEXCO3社が進める最新の逆走対策|2028年度完了を目指す重点整備

NEXCO東日本・中日本・西日本の3社は、2025年11月に全国188か所の重点対策箇所に関する実施計画を公表しました。 2028年度までの完了を目指し、視覚的対策と物理的対策の両面から整備を進めています。

視覚的対策

路面への矢印標示、「あなたは逆走」と記載した注意喚起看板、カラー舗装などを設置し、ドライバーに進行方向を明示する取り組みです。逆走車を感知した時だけ発光して「逆走戻れ」と警告する表示板も設置されています。

物理的対策

合流部分にラバーポールを設置し、誤った方向への進入を物理的に防ぐ対策に加え、路面埋込型ブレードやウェッジハンプなどの新たな物理的対策も一部で導入が始まっています。

新技術の導入

NEXCO3社は2024年12月から新たな逆走対策技術の公募を開始し、応募21件から19件が現場検証対象に選定されました。CCTVカメラを活用した逆走車両の自動検知・警告システムなど、2026年度末からの実用化を目指す技術の検証が2025年秋から順次進められています。

こうしたインフラ対策は進んでいますが、最終的にはドライバー自身の判断と行動が事故防止の決め手です。

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企業ドライバー教育で押さえたい3つのポイント

逆走防止のために企業が取り組むべきドライバー教育は、「標識確認の習慣化」「焦った時の行動ルール」「ヒヤリハット共有」の3つです。

ポイント①:「慣れた道ほど標識を確認する」を習慣化する

高速道路では入口・出口・本線合流・SA/PA退出など、方向確認が必要な場面が多くあります。業務で同じルートを走ることが多い企業ドライバーほど、慣れによる油断が最大のリスクです。「いつもの道だから」ではなく、「いつもの道こそ標識を見る」という意識付けが事故を防ぎます。

ポイント②:「焦った時は次のICで降りる」を徹底する

道を間違えた際に、無理なバックやUターンをしようとして事故につながるケースが多発しています。間違えた場合は次のICまでそのまま走行し、料金所で係員に申し出れば対応してもらえます。この基本行動を全ドライバーに周知することが重要です。

ポイント③:ヒヤリハット共有で「未遂」の段階で防ぐ

「入口を間違えそうになった」「夜間で標識が見づらかった」といった小さな事例を社内共有することで、事故が起きる前に対策を打てます。事故報告だけでなく、「未遂」の情報を共有する文化づくりが逆走防止の鍵です。

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まとめ|安全運転は企業を守る経営課題

高速道路の逆走事故は、一瞬の判断ミスや思い込みによって発生し、死亡事故率は通常事故の約38倍に達します。

企業にとっては重大事故リスク・車両損害・社会的信用の低下・労災対応といった経営に直結する問題です。

「慣れた道ほど標識を見る」「焦った時は無理をしない」「ヒヤリハットを共有する」。この3つの基本行動を日頃のドライバー教育で徹底することが、企業と従業員の双方を守る第一歩です。

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【参照元】
東日本高速道路株式会社:無くそう逆走 ―高速道路は一方通行です―
中日本高速道路株式会社:無くそう逆走 ―高速道路は一方通行です―
西日本高速道路株式会社:無くそう逆走 ―高速道路は一方通行です―

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